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WiMAXのハイスピードプラスエリアモードとは?メリットや使用方法を徹底解説

外出先でも手軽にインターネットが利用できる通信サービスとして、2013年頃から人気を博している「WiMAX」。

そのWiMAXにはオプションである「ハイスピードプラスエリアモード」というものが備わっています。これはいったいどのような機能なのか、どういった利点があるのか、詳しくご存知ない方は多いことでしょう。

この記事では、ハイスピードプラスエリアモードの仕組みやメリット・デメリット、注意点について紹介します。

注意点

本記事では「WiMAX 2+サービス」で利用できるLTEオプション=ハイスピードプラスエリアモードについて解説しています。現在提供されている「WiMAX +5Gサービス」のLTEオプションは「プラスエリアモード」と名称が異なりますが、 WiMAX 2+サービス同様にau 4G LTE回線のうちの「プラチナバンド=800MHz帯」を利用できるため、ハイスピードプラスエリアモードとプラスエリアモードは同一の内容となることをご承知おきください。

ハイスピードプラスエリアモードとは

ハイスピードプラスエリアモードとは

ハイスピードプラスエリアモードとは、より高速かつ広範囲にインターネットが利用できるWiMAXの通信モードのことです。

WiMAX回線では、以下2種類の電波を随時選択することが可能になっています。

WiMAXの通信モード

  • ハイスピードモード…「WiMAX 2+回線」のみで通信するWiMAXの基本通信モード
  • ハイスピードプラスエリアモード…「WiMAX 2+回線」と「au 4G LTE回線」の2つのサービスを併用する通信モード

上記の通り、ハイスピードプラスエリアモードは、通常のWiMAX 2+に加えて、auの4G LTEの「プラチナバンド(Band18/26)」と呼ばれる電波も使用できる機能を指しています。

ハイスピードプラスエリアモードはau 4G LTE 回線を利用できるため、「LTEオプション」とも呼ばれているのです。

なお、「LTE」とは、「Long Term Evolution」の略称で、スマホや携帯電話用の通信規格のことです。

従来の3G回線をさらに高速化させたのが特徴となっており、auのLTE回線ということで「au 4G LTE」と呼ばれています。ハイスピードプラスエリアモードでは、WiMAXと LTEの2つを自動で使い分けることが可能になります。

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ハイスピードプラスエリアモードとハイスピードモードの違い

ハイスピードプラスエリアモードとハイスピードモードの違い

前述した通り、ハイスピードモードとは、WiMAX 2+の回線だけに対応している接続方法です。

一方、ハイスピードプラスエリアモードでは、WiMAX 2+回線だけでなくau回線も同時に利用できるのが特徴となります。

WiMAX 2+エリアとau 4G LTEエリアの両方を利用できるため、通信速度の向上が期待できます。

ハイスピードプラスエリアモード ハイスピードモード
対応通信方法 「WiMAX 2+」+ 「au 4G LTE」 「WiMAX 2+」
最大速度 1.2Gbps 440Mbps

両接続モードは、通信速度や対応エリアをはじめ、利用できる通信容量にも違いがあります。

ハイスピードモードでは「ギガ放題プラン」を選ぶと月間使い放題になりますが、ハイスピードプラスエリアモードの通信量は1ヶ月あたり7GBが上限です。

月間分を超過した場合は、当月末まで送受信最大128kbpsの速度制限が行われ、すべてのモードで通信速度が制限・翌月1日まで速度制限が解除できないため注意しなくてはなりません。

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ハイスピードプラスエリアモードのメリット

ハイスピードプラスエリアモードのメリット

ハイスピードプラスエリアモードに切り替えた場合には、以下3つのメリットを享受できます。

ハイスピードプラスエリアモードの3大性能

  • 高速通信が可能になる
  • 通信できる範囲が広がる
  • 通信が安定する
  • ハイスピードモードからハイスピードプラスエリアモードに移行する際の利点を、順次詳しく見ていきましょう。

高速通信が可能になる

au 4G LTE通信も併用できることから、さらに高速な通信速度を実現できることがハイスピードプラスエリアモードのメリットです。

ハイスピードプラスエリアモードが標準モードより高速通信ができる理由は、「キャリアアグリゲーション」という技術が関係しています。

キャリアアグリゲーションとは、2つ以上の電波を束ねて送受信を行い、無線通信を高速化する手法のことです。

万が一、1つの通信状態が混み合っている場合でも、もう片方の周波数帯にアクセスすれば接続を維持できます。

このほかにも「4×4MIMO」 や「256QM」といった高速通信技術を併用し、高速通信を実現しているのです。

なお、ハイスピードプラスエリアモードの通信速度は下りで最大1.2Gbpsと、通常の約5~6倍に達しています。

通信範囲が広がる

ハイスピードプラスエリアモードを選択すると、「プラスエリア」の名目の通りに、通信範囲が広くなることも強みです。

WiMAXに限らず無線回線を使って通信をする際には、場所や使用状況に応じて電波が弱まったり、通信速度が遅くなったりする問題を抱えています。

一方で、ハイスピードプラスエリアモードでは、au 4G LTE回線に対応しているエリアも同時に利用できることを意味します。

従来のWiMAX回線が一部カバーしきれていない過疎地や山間部で快適に通信できるのは、au 4G LTE回線が利用できる恩恵と言えます。

通信が安定する

WiMAX 2+回線は「2.5GHz帯=Band41」という高周波数帯域を利用しているため、電波特性上回り込みにくく、建物の中などでは繋がりにくいというデメリットがあります。

一方、au 4G LTE回線(800MHz帯域=Band18/26)は利用周波数が低いため、電波特性上回り込みが起きやすく屋内でも繋がりやすいというメリットがあるのです。

これらが理由となり、ハイスピードプラスエリアモードに移行してau 4G LTE回線が利用できることで、通信の安定性が飛躍的に向上するのです。

au 4G LTE回線の人口カバー率は、約99.9%*におよび、より広範囲で高品質な通信できます。

モードに切り替えることで、建物内や地下でも通信品質の安定化につながるのです。

それゆえに、WiMAXの電波が遮断されてしまう場所では、au 4G LTE回線の特性が発揮できるハイスピードプラスエリアモードが重宝されています。

ハイスピードプラスエリアモードが推奨される場所の例

  • 地下鉄
  • 新幹線
  • 高速道路
  • トンネルの中
  • 高層階
  • 山間部
  • 離島
  • ビルとビルの間
  • 土地の起伏が大きな場所

※「人口カバー率」は国勢調査に用いられる約500m区画において、50%以上の場所で通信可能なエリアを基に算出しています。

情報は2020年12月末時点。内容は今後変更になる可能性があります。カバーエリアについては4G LTE(800MHz)対応機器となります。

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ハイスピードプラスエリアモードのデメリット

ハイスピードプラスエリアモードのデメリット

ハイスピードプラスエリアモードを使用するデメリットは、大きく以下の2点が挙げられます。

ハイスピードプラスエリアモードの2大欠点

  • 通信速度制限が適用される
  • 追加料金が発生するおそれがある

以下では、通常のハイスピードモードからハイスピードプラスエリアモードに切り替える際の注意点を解説します。

通信速度制限が適用される

ハイスピードプラスエリアモードを利用する際には、通信制限の問題が生じることに留意しなくてはなりません。

具体的には、消費できる月間通信量は7GBまでという決まりがあります。

7GBを超過すると当月末までの通信速度が128kbpsと遅くなってしまう上に、翌月1日まで制限が解除されることはありません。

データチャージなどで制限が解除できる、といった仕組みも存在していないのです。

速度制限下では、メッセージ機能をはじめ、テキストデータのやり取りができる程度に限られてしまいます。

基本的に、動画の視聴やオンラインゲーム、大量のデータの送受信などは難しいと考えた方がよいでしょう。

制限速度下でできるのはメールやLINEなどのテキストデータのやり取り、音声のみのIP電話程度となります。

また、ハイスピードプラスエリアモードで通信速度が制限されると、標準のハイスピードモードでも同じように規制されてしまう点に要注意です。

たとえ速度制限の適用後にハイスピードモードに切り替えても、通信速度は最大128kbpsのままで依然変わりません。

追加料金がかかる場合がある

ハイスピードプラスエリアモードを一度でも使用すると、基本的に月間1,100円(税込)の追加料金が請求される可能性があります。

ただし、契約しているプラン内容によって、オプション料金が発生する場合とそうでない場合があります。

ハイスピードプラスエリアモードのオプション代金

  • 1~2年契約プラン(BIGLOBE、UQ WiMAXなど)→月額1,100円(税込)
  • 3年契約プラン(GMOとくとくBB、Broad WiMAXなど)→無料

※ただし契約した時期やキャンペーンによって上記以外となる場合があります。

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ハイスピードプラスエリアモードの使用方法

ハイスピードプラスエリアモードの使用方法

ハイスピードプラスエリアモードに切り替えるためには、ルーター端末から手動で設定を行う必要があります。

使用方法は機種によって異なるため、ここではWiMAX 2+対応機種の「W06」を例に切り替えを行う手順を解説します。

ONに設定する方法

  1. 液晶にある鍵マークを右にスライドする。
  2. 表示された4つの項目の中から、「通信モード設定」をタップする。
  3. 「ハイスピードモード」がすでに設定されているため、「ハイスピードプラスエリア」を新たに選択する。
  4. 以下の注意事項を確認する。
    「本モードに切り替えると追加料金が発生する場合があります。詳細はご契約の料金プランをご確認ください。通信モードを切り替えますか?」
  5. 内容を承諾する場合は、「OK」を選択すると設定完了となる。

手順参考:Speed Wi-Fi NEXT W06マニュアル

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ハイスピードプラスエリアモードを使用する際の注意点

ハイスピードプラスエリアモードを使用する際の注意点

ハイスピードプラスエリアモードを使用する際に注意すべき点は、以下の通りです。

ハイスピードプラスエリアモードの注意点

  • 速度制限後、速度制限は解除されない
  • 自分で操作しなければ切り替わらない
  • 使い放題ではない

以下では、ハイスピードプラスエリアモードの欠点に改めて触れながら、取るべき対処法について紹介します。

速度制限後、速度制限は解除されない

前述した通り、ハイスピードプラスエリアモードを一度でもONに切り替えると、該当月の通信量上限は7GBに設定されてしまいます。

加えて、万が一上限を超えた場合には、同月の月末まで通信速度の制限が適用されることになります。

例えば、その月の10日に7GBに達した場合、残り20日間の通信速度は最大で128kbpsまで下がってしまう点に要注意です。

さらに、ハイスピードプラスエリアモードによって速度制限が行われると、標準のハイスピードモードに慌てて変更しても、制限自体が解除されることはありません。

こういった事態を未然に防ぐためには、自分で通信モードを使い分ける手法がおすすめです。

具体的には、通信量の上限である7GBに達する前に、手動でハイスピードモードに切り替えることです。

同月を終えるまでは、たとえイレギュラーであってもONにしなければ制限が課せられることはないでしょう

自分で操作しなければハイスピードプラスエリアモードに切り替わらない

ハイスピードプラスエリアモードは外部オプション機能であり、利用の際は自らON/OFFを切り替える必要がありました。

契約プランによっては月額1,100円(税込)が発生するため、誤った設定をすることがないよう、あらかじめ切り替えを規制しておくのもおすすめです。

画面上の操作は機種によって異なりますが、基本的な設定方法を以下にご紹介します。

ハイスピードプラスエリアモードへの切り替えを防ぐ方法

  1. WiMAX 2+端末をWi-Fi接続した状態でブラウザのアドレスバーに「http://speedwifi-next.home」と入力する
  2. Speed Wi-Fi NEXT設定ツールが表示される
  3. ユーザー名「admin」とパスワード(初期値はIMEIの下5桁)を入力する
  4. 「設定」を選択する
  5. 「OFF」にしたのち「適用」を選択する
  6. 「続行」をタップしたら設定完了となる

ハイスピードプラスエリアモードは使い放題ではない

ハイスピードプラスエリアモードは、デフォルトで利用できるハイスピードモードとは異なり、月間データ通信量無制限ではありません。

ハイスピードプラスエリアモードによってデータ通信量が上限に達してしまうと速度制限が適用されます。

屋内でも高速で安定した通信を持ち味とするハイスピードプラスエリアモードも、使い方を誤るとストレスフルな通信モードに成り下がってしまいます。

利用の際は、データ消費量を確認しながら、適宜手動で切り替えることが大切です。

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ハイスピードエリアモードの使用は計画的に

ハイスピードエリアモードの使用は計画的に

ハイスピードプラスエリアモードは、WiMAX 2+回線とauの4G LTE回線の組み合わせにより、高速通信が可能になるオプション機能です。

従来のWiMAXエリアに、au電波の対応エリアが加わるため、より広範囲かつ安定したインターネット環境を享受できます。

また、WiMAXでは使い放題に適した「ハイスピードモード」と、電波の弱点を補うことのできる「ハイスピードプラスエリアモード」のいずれも選択可能です。

特に後者は、特性をよく理解した上でいざというときに利用を検討しましょう。

ここまで「ハイスピードプラスエリアモード」について解説してきましたが、残念ながら同モードが利用できる「WiMAX 2+サービス」の新規申込はWiMAXプロバイダー各社では終了してきており、これからWiMAXの利用を検討するのであれば間違いなく「WiMAX +5G対応プロバイダー」がおすすめです。

WiMAX +5GではLTEオプションの月間利用上限が15GBに増量されており、月間利用容量を超過した場合でも標準モードは速度制限の対象にはなりません。

この点がWiMAX 2+サービスと比べると大きな変更点と言えます。WiMAX +5Gについては下記記事でも紹介しているため、あわせてご覧ください。

WiMAX +5Gの利用を検討しているなら「GMOとくとくBB」がおすすめです。

他社から乗り換え時に発生する解約違約金などを最大49,000円(税込)までキャッシュバック還元してくれることに加えて、24ヶ月以内の解約違約金も一律1,100円(税込)と利用しやすく、ほかWiMAXプロバイダーと比較して安価に利用できるという特徴があります。

この機会にぜひ検討してみてはいかがでしょうか。

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本記事では、「プロバイダー」「プロバイダ」の表記を「プロバイダー」に統一しております。
GreenEchoes Studio代表 河村 亮介
通信費節約の専門家兼「グリーンエコーズスタジオ」の代表として、回線系WEBメディア「GreenWaves」の企画運営執筆を担当。回線系サービスに関する深い知見を活かし、さまざまな媒体にて執筆や監修など活躍中。
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